遊びを通じて心と身体を育む運動教室 ~柏崎の自然環境で「夢中」になれる体験を~

自然と関わりながら、身体能力とともに「あそびゴコロ」を育む――そんな教室が柏崎にはあります。
特定非営利活動法人あそびそだちiLaboは、柏崎の自然環境を活かして身体を動かす機会の提供を行っています。「運動遊び」を軸に、夢中になって遊び、学ぶことを大切にした特色ある事業は、全国的にもあまり例を見ないそう。
一体どんな団体で、どんな方が働いているのでしょうか。
この記事では、子どもと関わることや自然体験活動に関心のある方におすすめのお仕事をご紹介します。
運動遊びを通じて子どもたちに『夢中』になる体験を
特定非営利活動法人あそびそだちiLaboは、NPO法人格を2019年に取得。活動自体はそれより早く2007年に「運動あそび塾しらさん家(ち)」を開設しており、これまでに数百名の子どもたちへ運動遊びの機会を提供してきました。
現在は県内の幼児から小学生を主な対象に、運動遊びや外遊び、自然体験教室のほか、親子向けレクリエーションや運動指導などを行っています。
まずは代表の笹川陽介さんに団体立ち上げのきっかけについて伺いました。
「かつてに比べ、今の子どもたちは身体を動かす体験が乏しいと感じたのがきっかけでした。そこでまずは、スポーツよりも『遊び』に視点を置いたことをやろうと思ったんです」。
今でこそメジャーになりつつある「運動遊び」ですが、2007年の設立当初はまだ馴染みが薄くゼロからのスタートだったと話します。
また、笹川さんは「幼少期の時にどれだけ夢中になれたかという経験が、大人になった時に、自分がやりたいことにとことん打ち込んだり、難題を何とかして突破しようとする力に繋がる」とも。「子どもたちには、身体のいろいろな使い方を身につけるとともに、遊びから夢中になる体験を積み重ねていってほしいですね」と続けました。
※「運動遊び」とは、子どもが自ら率先して取り組む身体活動のこと。運動神経の向上につながり、特に幼少期に重要とされています。

子ども自身の「学び」も育めるプログラム
あそびそだちiLaboには多彩な教室やプログラムがありますが、注目すべきは「運動あそび教室」。年齢に応じた3コースに分かれており、それぞれのコースに応じた運動遊びメニューがあります。中でも子どもたちに人気なのがドッジボールと鬼ごっこで、毎回熱戦を繰り広げているそう。
もっと遊びたいという子どもたちには、1日じっくりと取り組めるプログラムも。
「月に一度廃校になった小学校を活用し、子どもたちに『自分の責任で自由に遊ぶ』ことをさせています。木を切ったり、薪に火を付けるといった少し危ないことも、子どもたち自身が気をつけながらチャレンジする。子どもたちの本気を引き出すには、誰かにやらされている状況ではなく、自由であることが大切なんです」と笹川さん。
どうしても注意が必要な時以外は、大人はなるべく遠くから見守るスタンスを取り、子どもたち自身が物事を経験する機会をできるだけたくさん与えたい、と話しておられました。

東大阪市から柏崎市へIターン 『自然が好き』を活かせる仕事に
続いてお話を伺ったのは自然活動体験事業部・ディレクターの久田竜平さん。
登山のインストラクター歴もあり、もともと自然体験活動に関心があったという久田さん。5年前に笹川さんと出会い、自然体験と運動遊びを両立しているあそびそだちiLaboの取り組みに魅力を感じたことから、東大阪市からIターンされました。
現在は運動あそび教室と自然体験教室などの企画運営に携わっているという久田さん。仕事のやりがいについて尋ねたところ、「子どもたちの反応はとても正直なので、僕が面白いと思っていることが子どもたちにはそうでなかったり、またその逆のこともあります。だからこそ自分の狙いどおり、子どもたちも面白がってくれた時はとても嬉しいです」と話してくれました。

自然体験教室では久田さんが企画を任されることもあります。その一つである『親子で登山』では、初心者の方へ自然の楽しみ方を知ってもらったり、山登りというチャレンジを通じて親子の絆を深めてもらうという企画で、まさに久田さんの得意分野といったところ。
「登山って聞くとしんどいイメージがつきがちですが、一歩一歩あるいていけば必ずゴールに辿り着ける。『親子で登山』ではその達成感を味わってもらうことを大切にしています。実際に山頂まで登り切った時に、子どもたちから溢れ出てきた『頑張った』という声を聞くとやはり嬉しいですね」と話してくれました。

スタッフにも「夢中」になれる時間を 積極的な有給取得・週休3日を推奨
あそびそだちiLaboではスタッフの積極的な有給取得を推奨し、週休3日を多く取り入れているそうです。「『夢中になる時間』は教える側の私たちにも必要。しっかり仕事をするためにはしっかり休み、仕事以外の時間を充実させて趣味や遊びにも全力で取り組んでほしい」と笹川さんは話します。
久田さんに休日の過ごし方を伺ってみると、「休日は県内外問わず山に出かけています。しょっちゅう山に出かけているので周りからは『好山病』を心配されているくらいです」とのこと。
仕事と休日のオンオフ重視、仕事も趣味も両立させたいという方には大変魅力的な福利厚生と言えそうです。
子どもたちと全力で関われる、元気と体力のある方を募集中
現在、あそびそだちiLaboでは運動指導者を募集中です。
主な業務内容は、幼児から小学生の運動遊びや外遊びの指導、自然体験教室の企画・運営、小学校などへの出張指導です。
「ある程度の体力が必要です。またスポーツや運動の経験がある方のほうが取り組みやすいと思います。慣れないうちは戸惑うこともあると思いますが、子どもたちと一緒に成長していきましょう」と笹川さん。
様々な個性を持った子どもたちと一緒に「夢中になって楽しめる場」を作るために、スタッフ自身も日々トライ&エラーで成長していける点には大きなやりがいを感じられそうです。

また、あそびそだちiLaboは2026年春に新しい施設「にわニワ」への移転が決まっているそうです。
「ハードとソフトの両面でパワーアップした施設が完成する予定です。こどもたちの放課後の時間がもっと充実するような場の提供を目指しています」と笹川さん。続けて「自然が好きな方、子どもとの関わりに関心がある方は大歓迎です。四季折々、自然豊かな柏崎の地をフィールドにしたこの仕事はとても魅力的ですし、アクティブな方にとってはご自身のライフスタイルが充実すること間違いなしです」と、力強いメッセージを最後にいただきました。
取材執筆=山田 華緒李(NPO法人aisa)
写真撮影=宮 沙織(NPO法人aisa)
※一部写真は特定非営利活動法人あそびそだちiLabo様よりご提供※
- 企業情報
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- 会社名
- 特定非営利活動法人あそびそだちiLabo
- 事業内容
- 特定非営利活動法人あそびそだちiLaboでは次の4つの事業を手がけています。
●幼児から小学校を対象とした運動遊び教室
●スポーツ教室(ジュニア・ランニングクラブ)
●キャンプなどを提供する自然体験教室
●出張による出前教室
- コメント
- 年中さんから小学生を中心に、様々な世代の子どもたちと深く関わり合いながら、海、山、川など、柏崎の自然を大いに使って活動する仕事です。
積極的な有給取得を推奨し、週休3日を多く取り入れ、趣味や学びなどに取り組みやすくしています。
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