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大学生が観て聴いた柏崎の地場野菜「マコモタケ」の未来〜地方で就農して日本の食生活を支える〜

柏崎市矢田に位置する農業法人『株式会社 大日(やたえいのう)』では、お米・枝豆・玉ねぎ・ジャガイモ・そして柏崎野菜の『マコモタケ』など様々な農作物を栽培・加工しています。代表取締役の石黒芳和さんに農業の実情や、今後の展望を伺った。

マコモタケとは

マコモタケは名前にタケとは付くものの、その実竹の仲間ではなくイネ科に属している多年草の植物。タケノコとアスパラガスの中間のような食感をしており、クセがなく甘みのある味をしている柏崎の秋の味覚。栄養面としては食物繊維が多く腸内環境を整える働きがあり、さらにカリウムも豊富で、体にいい食材となっています。
このマコモタケですが、収穫時にはおよそ2メートルほどの高さまで伸びる。
しかしながら、その2メートルの中で可食部になるのは根元の部分のみで、長さとしては人間のひざ下くらい。
株式会社 大日では17年以上もの間マコモタケの栽培を続けるなかで、基本的には可食部としないマコモタケの「葉っぱ」の部分に注目し、マコモタケの葉を活用した『マコモうどん』『マコモ茶』などの商品を生産・販売し他社との差別化を図っている。

柏崎市中通地区について

矢田には現在およそ70軒ほどの農家があるものの、ビジネスとしての農業に取り組んでいる農家はその中の一部にとどまっています。また、後継者不足の問題も避けて通ることのできない状況となっています。
そんな状況の中で株式会社 大日では、農業に興味関心のある人に向けた農業体験の受け入れや、本当に農業に携わりたいという意欲のある人に対しては農作業を教えたりと、地域の農業後継者確保に向けた人材育成にも取り組んでいる。

新規就農に向けて

新規就農希望者が最初から自立した状態で就農するのは難しいと、石黒さんは語ります。
例えば、個人で農業を始めようとした場合、トラクターや耕運機などの設備や土地などが必要となり、初期投資にかかる費用はおよそ1000万から2000万にものぼると言います。また設備面以外にも農業のノウハウや、販路の確保・作物のブランド化など、課題は多く立ちふさがります。そのため、農業に携わりたい場合は規模の大きい農業法人へ就職し、設備を借りて農業を始めるのが良いと話した。
また、設備等以外にも農業を始めるうえで重要な要素があると、石黒さんは言います。
それは「根性・プラス思考」。
自然相手でもあるため、すべてが思った通りに進むわけではない。
そのため、失敗を糧に前へと進んでいく力が重要となる。
現に、新規就農者数自体はそれなりにいるものの、その内の8割は1,2年で農業の厳しさを知ってやめてしまう。しかし、そこで挫けることなく、5年ほど農業に取り組んでいる社員が、今では枝豆栽培が軌道に乗り頼もしい人材になったのだと石黒さんは語った。

今後の展望

最後に、石黒さんの夢を教えてもらいました。
会社が大きくなって人が増えたら、体験型のレストランを開きたいですね。
農業体験ができて、宿泊もできるレストランを。矢田地域は夕日がきれいで、ロケーションもいいところです。そこでレストランを開いて、マコモタケも活用したいですね。レストランを開くなら土地を拓かないといけない。そのための伐採作業も一人ではできないですから。
あとは中通地区が繁栄していけば嬉しいですね。例えば今後、近所にある中通小学校がなくなります。そうなった時に学校の跡地を農業で何とか活用できるんじゃないかと思っています。それこそ柏崎に移住してきてくれる人がそこを拠点に水耕栽培とかを始めても面白いと思いますね。
自然に囲まれて農業に携わりたいと考えている、意欲と根性に自信のあるそこの貴方!日本の食生活を地方から支えてみませんか?

この記事は2023年に実施された柏崎青年会議所主催の7月公開例会地方の虎にて最優秀賞を取った案を参考に立案されました。また今回取材、執筆したのは同じく例会参加された学生によるものです。

企業情報
会社名
株式会社大日
事業内容
お米や野菜の生産のほか、漬物や加工品の製造販売も行っています。
コメント
<社会貢献型企業を目指す>
会社が単に存続するだけでなく、地域や皆様にとって必要不可欠な企業になる事を目指します。当社にとって最も大事な財産は、田んぼの風景・従業員の責任感・仲間の存在・皆様との信頼関係です。活き活きと農業を営み、みんなで農村を盛り上げ、そこから出来たお米を皆様にお届けします。

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