柏崎でのテレワーク・海外とのデュアルライフを実現する。
コロナ禍を経て、テレワーカーの地方移住も当たり前の選択肢になった。これまで積み上げてきたキャリアや仕事も捨てなくて良い。むしろ、自分の可能性を広げることだって出来る。柏崎市出身の飯塚千尋さんは2022年12月に柏崎市へUターンをした。
「私の場合は突然決まったことでした。ドイツで暮らしていたのですが、ちょうどクリスマスで帰国していた昨年の12月、柏崎で暮らす祖母が脳梗塞になってしまって。そのまま、ドイツには戻らずに柏崎での暮らしが始まりました」
- プロフィール
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- お名前
- 飯塚千尋さん
- コメント
- 1992年生まれ。柏崎市出身。2022年12月にドイツから帰国後にUターン。フリーランスとして都内企業のデジタルマーケティング、翻訳・通訳(日↔︎英)の分野で業務を請け負う。ランジェリー事業にも注力しておりラジオ配信など幅広く活躍。ドイツ在住時代に経験したウクライナ難民支援の経験を活かし、平和教育・講話活動にも力を入れている。
飯塚さんの難民支援活動
https://tnexchange-rotary.org/ukraine-kids-med-care-project/
ランジェリー業界のふたり
アラサー&アラフィフの年の差女子ふたり。ランジェリーデザインスクールの元クラスメイトで女性の気になる情報をほのぼのトーク。毎週水曜日17時更新!
・スポティファイ
https://open.spotify.com/show/4IuM5mVIhif21sxudgukEG
・アップルポッドキャスト
https://podcasts.apple.com/us/podcast/ランジェリー業界のふたり/id1589055926
- プロフィール
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- お名前
- Michaelさん
- コメント
- ドイツ生まれ。フランス人の母を持つ。世界を旅する中、東京に滞在していた3年の間に千尋さんと出会う。日本では俳優・モデルとして活躍している。千尋さんと日本に帰国中に、千尋さんの祖母が脳梗塞で倒れ、看病のためにそのまま柏崎に滞在。
- プロフィール
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- お名前
- ぽむ
- コメント
- 千尋さんの愛犬。千尋さんがMichaelと出会う前から、そばでずっと支えてきた。
東京でのOL生活を経て、フリーランスへ転身し、海外と柏崎を行き来する。テレワークを駆使して働きながら、ランジェリーブランド「Zoe(ゾーエ)」の広報をこなし、同居する祖母の介護も欠かさない。
Zoe(ゾーエ)
https://shop.zoegroup.co.jp/
仕事も生活もキャリアも充実させる実業家の姿。千尋さんと共に柏崎に移住をしたパートナーのMichael、そして愛犬ぽむ。海風が心地よく通り抜ける公園で、2人と1匹を取材した。
語学力を活かして、キャリアを重ねた10代・20代
- 千尋
- 元々、祖父が英語を話せるようになって欲しいと小さい頃から育ててくれて、留学生がホームステイする家庭だったので、英語でのコミュニケーションに苦手意識はなかったです。15歳の頃にサマースクールでイギリスへ行ったことがきっかけで、留学や海外移住にも関心を持つようになりました
千尋さんは、高校進学後も柏崎ロータリークラブの実施している青少年交換留学プログラムでドイツに留学するなど、語学や国外での活動を深めていった。
上京して会社員となってからも語学力を活かして働き、マーケティングスキルを身につけ、キャリアを積んでいった。現在のパートナーであるMichaelさんとも、東京で出会う。
- 千尋
- ドイツ人の彼と出会った頃、これまでのスキルを活かしてフリーランスになろうと決めていたタイミングでした。翻訳やデジタルマーケティングの仕事を企業から請け負って、テレワークで仕事をしていこうと決めて、個人事業主として独立するタイミングでドイツに移住しました
千尋さんは2022年1月に退職して、Michaelさんと共にドイツへ移り住む。日本とドイツを行き来しながら働いて、理想的なライフスタイルを目指していた。転機となったのは2022年の年末。クリスマスとお正月を柏崎で過ごすために帰国している中、大きな出来事が起きた。
- 千尋
- 私たちが帰国中に祖母が脳梗塞で倒れました。家族の中で、すぐに介護ができる人がおらず、たまたま時間的にも働き方的にも自由があった私たちが柏崎にそのまま残ることになりました。それほど急に柏崎で暮らすことになったので、実は荷物がまだドイツにあるんですよ
突然、ドイツから柏崎へのUターンが決まった千尋さんとMichaelさん。目まぐるしく環境は変わったが、柏崎で暮らすことには前向きだ。
- Michael
- いくつもの国を旅する中でも、自然豊かな柏崎を気に入っています。静かで自然に囲まれた環境。『えんま市』という大きなお祭りに一緒に来たこともあって、それも良かった
“There are many communities, many things are done together, and neighbors help each other.”
“柏崎には多くのコミュニティがあり、色々なことが共に行われ、隣人同士が助け合う”
この言葉に象徴されるように、人と人との関係性の中から生まれてくる文化や生活は、柏崎らしさだとMichaelさんは話す。柏崎にあたたかく迎え入れられ、友人も増えて、生活も充実し始めているようだった。Michaelさんは千尋さんの祖母の介護を手伝いながら、首都圏にも出向いて映画の俳優やモデルの仕事をしている。
- 千尋
- 私も突然のUターンでしたけど、仕事はテレワークで変わらず都内の仕事をしているので、凄く困るということはありません。介護が始まった年末から2月くらいまでは、ほとんど動けませんでしたけど、今は徐々に再スタートをしているところです
突然の移住でも、すんなり受け入れた2人。
新しい生活が柏崎で始まった。
心まで満たされる柏崎での食生活
- 千尋
- 柏崎であらためて感じているのは食費の安さと豊かさですね。今、祖父母も一緒に4人で暮らしているのですが、月の食費が2.5万円くらいです。自分たちでも畑に挑戦していて、土を触って収穫したものを食べる。食事と心は繋がっていて、心も身体も満たされていますね
都心の4人家族の食費の平均は8.4万円。
千尋さんたちは、柏崎の豊かな食の土壌に囲まれて、健康的な食生活を送れているという。
- 千尋
- 近所の方が食材を分けてくれることは日常茶飯事です。柏崎は海もあるので、魚のお裾分けもたまにいただきます。東京だと、ついつい変なものばかり食べてしまいがちでしたけど、柏崎に来てから健康的な食生活になったので、体重も11kg落ちて、腹筋も割れました
夏の時期はキュウリ、ナス、スイカ。柏崎の食を教えてあげたいとMichaelさんの分も育ててくれている方もいるのだとか。愛情のこもった地域との関係性を築いている。
自分の可能性を諦めなくて良い
- 千尋
- それこそ、一昔前は何かやりたかったら東京に行かなきゃいけないということも多かったと思います。でも、今はSNSもあるし、オンライン社会。場所を選ばずに働けるスキルがあれば、どんな変化も乗り越えていける。柏崎から世界とつながることもできる
- Michael
- 今度、東京と千葉で立て続けに出演の依頼がきているのです。昔、出演した映画の制作チームも柏崎に興味を持っていて、近いうちに来てくれるという話も進んでます
やりたいことがあっても諦めなくて良い、東京からUIターンする時に、これまで積み重ねてきたことを心残りに思わなくてもいい。自分のキャリアやビジョンを整理して、暮らす場所、働く場所を選んでいくことができる時代だ。理想のライフスタイルは自由につくっていける。
- 千尋
- 今、仕事以外の場面でも、新しく始めたことがあります。ドイツでの在住中に携わっていたウクライナ難民支援の講演活動です。今の世界情勢や日本の平和のこと、現地の現状、そして柏崎と世界との関係性を伝えています
オンライン化が進んだいま、テレワークやリモートワーク、二拠点居住、デュアルライフ、そしてオンラインを前提としたキャリアの構築ができるようになった。新しいことに取り組みたいと思った時、柏崎にいたとしてもチャレンジできることは多くある。
- 千尋
- 私が10代の頃は、語学やキャリアのために柏崎を早く出たいと思い続けていました。でも、その頃よりも柏崎の可能性はひらけています。特に今の多感な10代の人たちに、外との繋がり方、世界との繋がり方を伝えていけたら嬉しいです
地元の柏崎のため、これからの若者のため、自分に出来ることを見つけ、実践しようとしている千尋さん。どこにいても自分の能力や技術を活かせるステージが必ずある。コロナ禍を経て、社会が変化したからこそ、柏崎を拠点にする好機だ。
- 千尋
- リモートワークをするのに、柏崎は良い環境だと思います。仕事で一息つきたいときに、ぼんやり海を眺めたり、ペットと遊べる公園や散歩道も多いので、気分転換に、そういった場所に出かけたり。駅前にはコワーキングスペースもあるので、仕事場所には困らないはずです
- Michael
- みんながゆったりとした生活を送ることができる地域。四季折々の美しい景色、豊かな食、支出の少ない生活。東京や大阪の都市に比べて魅力的なライフスタイルが柏崎にはあります。あと、ペットも飼いやすいですよ
働く場所を自由に選べるからこそ、都市部や海外との関係性を維持したまま、移住する人たちは増えている。新しい働き方の実践者から学び、あなたの理想の働き方、暮らし方を柏崎で見つけて欲しい。