柏崎で愛される中華の味と未来を共に創る~90余年の伝統を受け継ぐラーメン、U・Iターン・未経験者も歓迎のあたたかな職場~

柏崎の食文化に深く根ざし、地元の人々に愛され続ける「有限会社盛来軒」。
その長い歴史の中で、伝統の味を守りつつ、時代の変化やお客様の声に耳を傾け、進化を続けてきました。中越沖地震という困難を乗り越え、現在は駅前店と岩上店の市内2店舗で柏崎の食を支えています。今回は、代表取締役の高頭淳司さんと、一度店を離れながらも12年ぶりに復帰し、現在は正社員として活躍する田村優樹(ゆき)さんのお話を中心に、盛来軒の歴史、味へのこだわり、そして未来への想いに迫ります。
柏崎に根ざす、歴史と揺るがぬ想い
盛来軒の歴史は古く、創業から数えると90年以上に及びます。高頭社長は三代目として、その暖簾を守り続けています。お店の起源は、「もともと現在と同じ店名で中国の方がやっていたところを、うちのおじいちゃんが引き継いだのが始まりと聞いています」と社長は語ります。大きな転機となったのは、平成19年の中越沖地震でした。駅前店が半壊という大きな被害を受けましたが、「これを機に思い切って建て直そう」と決意。その間、市内の別の場所に仮店舗を構えましたが、駐車場も広く、近隣に団地もあったことから多くのお客様に支持され、「駅前店が再築された後も、お客様からこちらの店舗も残してほしいという要望があり、2店舗体制でやることになった」と社長は語ります。この2店舗での体制は、お客様の声に応えたいという盛来軒の真摯な姿勢を象徴しています。

伝統の味を守り、進化する中華の魅力
盛来軒の代名詞とも言えるのが、創業時から受け継がれるラーメンとそのスープです。先代からの「ラーメンは変えずに守ってくれ、このラーメンさえあればうちは大丈夫だよ」という言葉を胸に、高頭社長はその伝統の味を頑なに守り続けています。そのスープの基本は、「とんこつをしっかりと取って裏ごしする」というシンプルなものですが、他とは異なる特別な作り方をしていると言います。この伝統のラーメンは、2店舗共通の味として提供されています。
一方で、時代やお客様のニーズに合わせ、新しい挑戦も続けています。「ラーメン以外のメニューは全て見直した」と社長が語るように、例えばチャーハンは卵の質からこだわり、ハムと自家製チャーシューの両方を入れるなど、町中華としての魅力を追求しています。
2店舗体制になったことで、メニューの棲み分けも生まれました。駅前店は宴会需要にも応えられるよう本格的な中華料理に注力し、岩上店にはかつてからの名物であるカツ丼やカレーライスといった和風メニューを残しています。このカツ丼も、お客様から「食べ続けたい!」という声が絶えない人気メニューです。

あたたかなおもてなしと、スタッフが語る「働く喜び」
盛来軒の魅力を語る上で欠かせないのが、スタッフの方々の存在です。中でも、柏崎出身の田村優樹さん(通称ゆきち)はユニークな経歴の持ち主。
高校1年生の夏、テレビドラマのラーメン屋に憧れて盛来軒でアルバイトを始めました。就職を機に一度別の道に進みましたが、「盛来軒が懐かしく思って、1回辞めたのが心残りでした」。12年後にお母さんとおばさんがアルバイトの求人を見つけたのを機に復帰。当初は週末のみのダブルワークでしたが、その働きぶりとお店への想いから、高頭社長が「お願いだから社員になってくれないか」と声をかけ、半年ほどで正社員になりました。
「お客様に気持ちよく帰ってもらうことを心がけている」という田村さん。復帰して改めて接客の楽しさを感じ、「生き生きとしている」と高頭社長も目を細めます。お店の雰囲気について高頭社長は、「お店の一人一人がコミュニケーションを大切にしながら楽しくやっている」と語り、経験の浅いスタッフには、熱い丼ぶりをしっかり持てるようになることや、ラーメンを綺麗に盛り付けることから丁寧に教えていくと話します。実際に、一番若いスタッフは大阪からのIターン者で、新しい環境で活躍しています。

未来へ繋ぐ –地域と共に、新たな仲間を募集中–
「90年前から味を守って作っているという店はあんまり聞いたことがない。変えなくてよかったなと思う」と伝統の味への自信を語る高頭社長。今後の展望としては、「盛来軒さんは町中華で頑張っていますねって言ってもらえるように、中華の一品料理を充実させていきたい」と話します。そして、「盛来軒が市外から来る目的の一つになれば嬉しい」と、お店が観光スポットのような存在になることへの期待も口にします。そのためにも、まずは花火大会やえんま市など、市外から多くの人が訪れるイベントに合わせて、お店の魅力を発信していきたいと考えています。
現在、盛来軒では特に厨房スタッフを積極的に募集しており、伝統の味を受け継ぎ、共にお店を盛り上げてくれる新しい仲間を求めています。

溢れる柏崎愛 –U・Iターン者・未経験者も大歓迎–
最後に、柏崎への移住希望者へのメッセージとして、高頭社長は「まずはうちのことを好きになってくれた方が嬉しいので、一度旅行がてらラーメンを食べにきてほしい。経験は問わないです」と語ります。
そして柏崎については、「海と山があるこの柏崎が好きで、地元に対する思いはすごくある。飲食店が一つの観光スポットになって、さらに盛り上げたい」と、熱い地元愛を語ってくれました。
90年以上続く伝統を守りながらも、お客様の声に耳を傾け、時代と共に進化を続ける有限会社盛来軒。そこには、温かい人情と、柏崎の食を支える誇り、そして未来への確かな希望がありました。
柏崎を訪れた際には、ぜひその伝統の味と温かな雰囲気に触れてみてください。U・Iターンの方も活躍できる場が、ここにはあります。
取材執筆=間島 博英(柏崎市移住・定住推進パートナーチーム)
写真撮影=小柴 葉月(NPO法人aisa)
- 企業情報
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- 会社名
- 有限会社盛来軒
- 事業内容
- 柏崎市内に2店舗を構える創業90年の老舗中華料理店。駅前店は中華料理を専門とし、中でも特徴のある伝統のスープをベースとしたラーメンが人気です。岩上店は中華料理に加え、カツ丼やカレーライスなどの和風メニューも提供しています。
- コメント
- 店の雰囲気もよく、調理が好きな方で柏崎に移住される方は大歓迎です。
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